第5回 東大寺二月堂参道を描く(上り坂の描き方)
【用意するもの】
スケッチブック(F4)、鉛筆(B2)、消しゴム、水彩絵の具、筆(大・中・小)、水入れ、ティッシュ、ペン画用耐水性のペン(0.3〜0.5)
1.二月堂の屋根のあたりをつける。
2.左の屋根から、良弁杉、二月堂食堂の屋根の線にたどる。
3.二月堂食堂(中景)と、回廊入り口の建物の間は道がある。この空間を示すため余白を残す。
4.遠景となる二月堂欄干、回廊入り口の建物、塀にあたりをつけておく(斜線の部分)。
5.二月堂食堂の階段から宝珠院までの階段の線を一気に描く。
6.4で遠景のあたりがついているため、二月堂食堂の階段の幅が分かる。左階段の線を描き始める。
7.右の塀から参道に出た紅葉の枝で、左側の詰め所門の位置がわかる。宝珠院門では、左側の塀の曲りが分かる。階段の幅が広くならないため、常に左右のポイントをチェックする。
全体のあたりがついたので、描きたい所から描き始めて良いが、近景から描いた方が、遠景・中景を省略しやすい。
細部を描く。強い、弱い、速い、遅い線で描き、絵にリズムをつける。
・彩色する。
・建物、木々の影を先に入れ、乾いたら光の影を入れる。お寺の軒は深いので、強い影を入れる。
・木の上の枝は向きによって暗い影ができる。この影を入れると枝があちらこちらに曲がっていることが分かる。
・影の色は暗いからといって黒を塗らない。全体の調和を考え、赤に近いグレーした。